無銘 MUMEI
通常包丁にはその包丁を作ったメーカーや職人の銘が入れてあります。しかしこの包丁にはあえて名前を入れずに【無銘 MUMEI】と名づけました。それは日本刀の中でも古刀と呼ばれるものには銘の入っていないものがいくつもあり、この包丁もそのようになってほしと言う願いからです。
実は包丁鍛冶の中でもすべての工程を1人で作れる職人さんは非常に少ないのですが、伝統工芸士でもある岩井さんはこの数少ない包丁鍛冶の1人です。今回、中宮虎熊商店が特別にお願いして男の包丁を作ってもらいました。
鋼について
■白紙鋼
・高級刃物に使用される鋼です。
・切れ味は抜群です。
・鍛冶職人の技量の優劣が出てしまいます。
・取り扱いが難しく上級者向けです。
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■青紙鋼
・高級刃物に使用される鋼です
・白紙にクローム(靭性・焼入性に関与)とタングステン(耐摩耗性に関与)と炭素の化合物が含まれています。
・白紙よりも鋼自体の硬度が高く、粘り強さも持っています
・磨耗しにくく長切れします
・白紙に比べてメンテナンスが楽です。
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※青紙1号、白紙2号等々ありますが、これは炭素の含有率の違いです。炭素が多いほうから1号、2号と付いています。炭素が多いほど硬く、欠けやすくなります。
この包丁には切れ味を重視で研ぎやすい白紙2号を使用しています。また鋼を両側から軟鉄で挟んで鍛造する三枚沸かしという、割込み方式よりも数倍も手間が掛かり難しい幻の工法で作られています。
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